2011年3月31日木曜日

電力対策草案①

震災により、日本の原発危機に対する脆弱性が明らかになった。
未曾有のダメージを負ったことでの発生とはいえ、
電力会社TOPの危機意識の希薄さ、
チェック機構の能力不足、
指揮系統の決定力、スピード、想定範囲の脆弱さは
如何ともし難いレベルであることは明らかだろう。

福島第一原発の廃炉の判断や、
国際協力に対するスピードの遅さなどで、
まさに紙一重の状況を一週間以上継続させ、
二週間以上が経過した現在も危機を打破出来ていない。
ちなみに、現時点で、現状福島での放射性物質排出量は
チェルノブイリの10%~20%と言われている。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110328-OYT1T00577.htm
チェルノブイリの放射性物質排出量は広島原爆の400倍と言われているので、
今回の放射性物質排出量はすでに広島原爆発の数十倍以上というわけだ。

この事故は地震大国である日本の原発依存の危険性を
痛みを以って暴露したと言える。

しかし、残念なことに日本には現状、原発が必要だ。
日本の日立や東芝は原子力産業有力メーカーであり、
原子力発電を推進する立場にあるし、
安価で環境負荷の少ないエネルギーがなければ
企業活動に多大な影響を及ぼす。
全てを火力発電に置換すれば、CO2問題が取りだたされ、
それはそれで国際批判を免れないだろう。
鳩山氏のあの発言が本当に恨めしい。

さて、上記で言った原発の特徴、「安価で環境負荷が少ない」だが、
今回の原発事故を考えたとき、その特徴は継続しているのだろうか?
これについては、専門家による分析が必須となるだろうが、
素人が考えても事故によってこのくらいのコストは掛かる。
・福島第一原発の封鎖費用
・福島周辺の農業等の壊滅
・周辺住民の移住費
・周辺環境のクリーンアップ
・日本製品への風評被害額
・東京電力の時価総額減少分(+日本経済への影響)
・他原発の耐震・安全対策費用
これらの実質の費用合計が数兆円~数十兆円に及ぶことは想像に難くない。
さらに、現在問題が表面化してきている高速増殖炉「もんじゅ」は
発電もしていないのに2.5兆円の費用が掛かり、さらに膨らむようだ。
(しかも、どうやらかなり危険な状態らしい。
高速増殖炉が理論上生み出すはず利益についてはわかるが、
今までの経緯を考えてもお金の問題ではなく廃炉にしたほうがいいと思う。
このテクノロジーはリスクが大きすぎる。
トーマス・エジソンが
「私は実験において 失敗など一度たりともしていない。
この方法ではうまく行かないということを発見してきたのだ。」
と、言っているが、ハッキリ行って、このテクノロジーには不適合だ。)


現在、原発の単価はおよそ6円/kWhで、年間発電量はおよそ264,500百万kWhだ。
つまり、年間の換算で、コストは単純計算で15,870億円となる。

正確な数字を弾き出すことは私には難しいが、
2011年3月11日以降、原発の事実上の単価は6円/kWhでは確実に済まない。
下手をすると倍近くまで膨らんでしまうのではないだろうか?

これに対して火力発電の発電単価は6.4~10.2円/kWhであり、
日本の原発はコストメリットは喪失する。

また、このコスト増は、原発でないと減らせないというジレンマはあるが、
それに賛成出来るほど、今回の被害影響範囲は小さくないだろう。

環境負荷についてはどうか。
火力に比べCO2の削減は確実に行なわれるが、
実は海への廃熱が環境に影響を与えているという話もあり、
CO2の温暖化作用に疑問符が打たれている現在、
原子力が本当に環境にやさしいのかの定量的判断は難しいかもしれない。

さらに、今回の事故のように、人間が住まう「環境」に対し、
一発のリスクが発露した場合、影響が莫大だ。

IAEAの基準でレベル5以上の事故は1979年のスリーマイル島、
1986年のチェルノブイリ、そして2011年の福島第一原発となるが、
最初の原発が1954年に稼動したことを考えると、18年に一度の頻度だ。
いくら理論上の安全を謳っても、事実としての事故確率は否定出来ない。

このことから、今後日本としての「理想」の方針は、
出来るだけ早く原発から脱却すると共に、化石燃料依存をも解消し、
さらに10円/kWh以下の再生可能エネルギーで、全電力需要を賄うことだろう。

なんにしても、今まさに現場で決死の覚悟で
火消しをして下さっている方の行為は
絶対に無駄にすることはしてはいけない。

次回は俺なりに考えた対策を書いてみるつもり~。

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