2011年7月2日土曜日

二世帯住宅3.0

最近、二世帯住宅が見直されています。
高度成長期からバブルにかけて同居型の二世帯住宅はたくさんありました。サザエさんの家なんかが、まさにそれ。仲の良いサザエさんの家はいいですが、数多くの大家族は、戦争や戦後すぐを経験した世代と、団塊の世代のジェネレーションギャップによる嫁姑問題などのコミュニケーション問題を持っていました。

さらにそれを同居型というシステムが助長し、二世帯住宅は大変という印象が社会に蔓延し、次第に衰退していったのです。

しかし近年、社会背景は変貌し、二世帯住宅が数多くの家庭にとってマッチする時代になってきました。
では、どうしてマッチするのかをご説明しましょう。

・ハードとなる二世帯住宅の進化
・ジェネレーションギャップの縮小
・社会制度の世代格差の是正
・建設費用の圧縮と相続
・生活コスト・エネルギー消費の圧縮
・働き方の幅
・伝統の継承・教育

・ハードとなる二世帯住宅の進化
現代の二世帯住宅と言えば最近は分離型か一部共用型が多く、親世帯と子世帯の住空間は基本的に隔絶されています。それにより、常に一緒にいることで起こるストレスが大幅に軽減されます。さらには、もし将来的に単世帯になるときがあったとしても、1世帯分を賃貸物件として使える場合もあります。

これは、バブル期前後に流行った二世帯住宅建設で発生した問題を解決するためのソリューションが確立されたということであり、サザエさんタイプが二世帯住宅1.0、バブル期のタイプが二世帯住宅2.0、現在が二世帯住宅3.0と言ったところでしょう。

・ジェネレーションギャップの縮小
確かに今現在も、団塊の世代とバブル世代やその後の世代で大きなジェネレーションギャップはあります。しかし、社会体制が反転した戦後世代と団塊世代に比べればそのギャップはかなり縮小していると言えるでしょう。もちろん個人差はあれど、今後はそのギャップはさらに縮小傾向を続けるでしょう。場合によっては同居でも問題のないというケースも多くなるように予想をしています。


・社会制度の世代格差の是正
現在、年金や社会保障などの世代格差が取り立たされています。実際的に格差があるのかという議論は横に置いておきますが、二世帯住宅はそれを解決します。
二世帯住宅には当然ですが基本的に3世代の家族が同居します。
それにより、つまり住んでいる家族自体が社会の縮図となっており、世代・年代によって生じる格差をほぼ平均化出来るということです。
例えば年金が今の受給者に対して優遇されているとしても、その年金の恩恵を家族全体で受ければ格差はなくなりますよね。
そういうことです。


・建設費用の圧縮と相続
まず、単世帯住宅を2戸建築するよりも二世帯住宅を1戸作るほうが安いです。タマホームのように坪単価固定のハウスメーカーで建てるとしても、エクステリアにお金が掛かったり諸費用が掛かってくるため、当然2戸建設するほうが高くつくでしょう。また、例えば玄関部分などを共有すればその分床面積は少なく出来ますし、可能であればリビングなども共用すれば、大幅に費用を削減出来ます。

さらに、現状親世帯となる方々は元々土地をお持ちの方も多いでしょうから、新規に土地を購入せずとも建替えをするだけで土地代が必要なくなる可能性もあります。

また、相続の問題として、親が財産をたくさん持っている場合、相続税が掛かります。住宅を建てることで贈与税が免除されたり相続時の清算とするような制度もありますが、二世帯住宅であれば親名義で家が建てられます。住宅の相続税評価額は当然年々減り続けるので、相続が発生する頃には評価額が相当下がり、節税に繋がるでしょう。
さらには、一緒に住んでいれば、共に支えあったりコミュニケーションが取れますし、しっかりと相続対策を話し合い、相続争いへの布石も作りやすくなります。


・生活コスト・エネルギー消費・時短
住居費以外の生活コストと言えば代表的なものは食費・光熱費・通信費でしょう。
食費・光熱費については、毎回または定期的に食事やお風呂や洗濯などの家事を2世帯で一緒にやることで費用が圧縮できます。それによってエネルギー消費も少なくなりecoですし、家事自体の時短にも繋がります。


・働き方・お金・介護
核家族での働き方は基本的に二つ。共働きかそうでないかというだけです。しかし、大家族ではこの前提が変わります。
例えば、親世帯2人、子世帯4人(夫婦+子供2人)の6人家族では、基本系としてサザエさん一家のごとく、おじいちゃんとお父さんが働き、おばあちゃんお母さんが家を支えて子供2人を育てる形式になります。この時点で子世帯だけのときは家族内の労働者割合が1/4か1/2しか選択出来なかったところを2/6=1/3と、その中間のちょうどいい割合に持ってこれることになります。

最近は定年が65歳やそれ以上になることが普通ですので、お父さんとおじいちゃんの年齢差が30歳であれば、お父さんが35歳になる頃までは2人で確実に働けるということになります。

また、子供たちが小学校くらいになれば、おばあちゃんが基本的に家にいる場合、お母さんも容易に働きに出ることが出来るでしょう。

こうすることで労働者割合は一時的に1/2まで増加した上で、鍵っ子になることもないという状態が可能です。

当然、親世帯が65歳を超えれば基本的に年金生活になりますから、その後もお元気なうちは比較的安心して共働きが出来ることになります。

また、可能であれば金銭的な面で親世帯に甘えておくのも良いでしょう。何故なら、親世帯が財産を持っている場合、相続時には相続税が掛かってきます。子世帯の負担を減らし親世帯の負担を増加することは節税に繋がるはずです。(生計を一にしているため、生活費のやり取りには贈与税は掛からないはず。)

そして、親世帯の介護が必要になるときには子供はある程度大きいでしょうし同じ家に住んでいるわけですからある程度は老人ホームを使わずに耐えられるでしょう。なんせ老人ホームは月20万円近くは掛かりますから、家で診ることが出来ればそれだけ費用が掛からないということです。

もちろん、それまで甘えた分を恩返しするという意味も含め、しっかりとお世話をするのが良いでしょう。
それによって結果的に相続争いも軽減出来ます。



・伝統の継承・教育
年輩の方の経験や知恵は非常にすばらしいものがたくさんあります。もちろん現代にはマッチしないことおあるでしょうが、そこは温故知新。昔の手段や経験を知り、それを現代に最適化し、ブラッシュアップすることが日常的に可能となります。
しかも、それを子共の世代だけでなく孫世代にも同時に継承していくことが可能であり、それは教育にとって非常に有用なことでしょう。

そして、逆のことも然りです。子世代には親世代にはなかった技術への適応性があります。代表的なところではWebやデジタル機器の使い方でしょう。この技術を親世代に伝えることで、親世代の老後は格段に便利になり生き生きとすることでしょう。




現代社会においての様々な社会問題にこれらは大きな意味を持ちます。
少子化、孤独死、相続、世代格差、エネルギー問題などの解決に確実に役立ちます。
また、当然家族にとっても大きなメリットとなります。

ただ、もちろんこれらのメリットを享受するためにはいくつもの課題を乗り越えなければならないでしょう。
恐らくそれは二世帯住宅を選択するそのとき、またはそれよりもっと前から始まります。
課題は色々な形をとるでしょうが、それらは全てコミュニケーション問題に収斂します。


我が家もこれから二世帯住宅に住み始めるわけですが、これらの問題とは常に直面しています。その中で見つけたコツをいくつかお教えしましょう。

・嘘を付かず、論理的且つ正直に話す
・頑固にならない。させない。
・常に全員で情報(理解)を共有する。仲間はずれを作らない。

この三つを常に意識して、行動することで上記のメリットを享受出来るはずです。

0 件のコメント: