2016年2月27日土曜日

結婚式で20回くらい写真を撮ってみて分かったこと


いつの日からだろうか。結婚する友人から写真を期待されるようになったのは。

いつの日からだろうか。結婚式の荷物が10kgを超えるカメラバッグになったのは。

いつの日からだろうか。親族の方からカメラマンと間違われるようになったのは。



そういえば、カメラを持たずに結婚式に行ったことないや。


そんな私が結婚式でゲストが写真を撮ることについて語ってみようと思います。




はじめに




キッカケはお世話になったとてもキレイな先輩の結婚式に呼ばれたとき、なぜかEOS Kiss DNを持って行ったことでした。そう、もう彼是10年近く前になります。

そこで撮った写真の評判がよく、それからというもの結婚式には必ずカメラを持っていくようになったわけです。

それ以来、結婚式・披露宴・二次会など、20回以上は写真を撮ってきました。平均で800枚くらいは撮るでしょうから、2万回近いシャッターを切り、その7割ほどの枚数をRAW現像してきました。



なぜ結婚式で写真を撮るのか。




  1. 友人や同僚の幸せな姿をキレイに残してあげたい。
    ちょっとでも喜んでもらえることを期待して・・・
     
  2. 写真の技術が確実に底上げされるから。


この2つの理由を以って、撮る側・撮られる側がwin-winになれると思っているからです。
もちろん、そのためには最低限の条件やルールがあると思っていて、それを勝手に考えて順守するようにしてきました。
この原則に従って、これから下記の5つを紹介しようと思います。


  • 新郎新婦にちょっとでも喜んでもらうための条件
     
  • 結婚式を撮るときのルール
     
  • 結婚式で要求される撮影スキルと技術が上がる理由
     
  • 式場からの挑戦状
     
  • 撮影機材紹介


新郎新婦にちょっとでも喜んでもらうための条件





  1. 一定以上の機材が揃っている

    コンデジやキットレンズ程度のミラーレス一眼ではプロクラスの技術があってもキレイな写真を撮るのは困難です。詳しくは「撮影機材紹介」にて。
     
  2. ある程度の写真技術がある

    少なくともカメラ初心者では無理があります。カメラの基本とある程度の撮影経験を積んでからチャレンジすることをおススメします。
     
  3. プロとは違う視点で撮影する

    「ゲスト」であることのメリットを生かしましょう。楽しく会話しながら撮影したり、カメラマンが撮らないような瞬間を撮ることを心がけましょう。新郎新婦でも気が付かなかった当日の出来事をあとから写真で見れたりすると喜んでもらえることが多いです。
     
  4. プロより速く写真を渡す。自分だけで楽しまない。

    撮っただけで誰にも渡さないのはNGだと思います。ただし、全世界に公開するのはもっとNGでしょうが(笑)
    出来るだけ速く仕上げて新郎新婦にプレゼントしてあげましょう。



結婚式を撮るときのルール



  1. プロを頼んでいることを確認する。

    写真が得意だといっても仕事でやるわけではないので、責任が取れません。例えば、帰宅途中にデータが壊れてしまったら終了ですしね。
     
    なので、カメラマンとして依頼されたとしても、プロは頼んでね?とお願いしましょう。
    お金が足らないから頼まないと言われたら、断るか、責任は持てないことをしっかり伝えましょう。一生に一度の大イベントですから。
     
  2. プロの邪魔をしない。

    プロは生活が掛かっています。お金をもらっています。仕事でやっています。
    なにより、「プロ」です。
    動きを見ながら、邪魔にならないように撮影しましょう。
    どうしてもいいポジションを取られてしまうことが多くなりますが、必ず譲りましょう。
     
  3. プロの視点とは別の方向から撮って補完を目指す。

    新郎新婦は当然プロの写真をもらえるので、基本的に逆方向や、プロが撮らないようなところを撮りましょう。

    例えば、プロが新郎側から新婦を撮っているなら、新婦側に移動して、新郎を撮るとかそういう感じです。あとは料理や小物の写真とかを撮るのも喜ばれます。
     
  4. 式を楽しむ。

    カメラマンと間違えられたとしても、ゲストです。式を楽しみましょう。私は早食いなので、料理は全部食います。せっかく新郎新婦が用意してくれたんですからね!

    それに、楽しく撮影することも大切ですね。
     
  5. 式の邪魔をしない。

    撮影を楽しむからと言って、式の邪魔をしてはダメです。
    瞬時に移動し、瞬時に構えて、瞬時に撮りましょう。そのためにはもちろん技術が必要ですが、頑張りましょう。
     
  6. 納期は数日。

    というか、大抵24時間以内に何らかの方法で渡していました。
    プロの写真をもらえるのは通常数ヶ月後なので、ココは確実にプロに勝てるところです。不眠不休で現像しましょう。
     
  7. 式に呼ばれるくらい親しくはない人から頼まれたらご祝儀なしでいい?と聞く

    評判が広がると、通常呼ばれないくらいの関係の方からもお声が掛かることがあります。
    その場合も喜んで撮りに行っていましたが、さすがにお金をたくさん出してまで行くのはどうかと思うので、ご祝儀なしなら行くよー的な感じで対応しています。
     

結婚式で要求される撮影スキル


結婚式の写真は総合力が試されます。
基本的にはポートレート中心ですが、様々なジャンルの撮影が必要です。
さらには、写真で何より重要な光について、実践的に学ぶには最適です。



結婚式で必要な写真の分野


結婚式で撮る写真は基本的に人の写真ですが、それだけでは単調です。いろいろな写真を織り交ぜましょう。

  1. ポートレート



    なによりもポートレートです。新郎新婦の写真をキッチリ押さえる必要があるので、一番重要な分野でしょう。

    でもまぁ、プロがやってくれるのでむしろ必須ではないかもしれませんが。
      
     
  2. スナップ

    会場の雰囲気などを撮るために必要な分野です。アルバムなどにちょこちょこ挟むと雰囲気でますしね。
     

  3. テーブルフォト


    新郎新婦にとって一生に一度の最高のおもてなしです。美しいフランス料理などがたくさん出てきますので、テーブルフォトで写真に収めてあげましょう。
     
     
  4. 物撮り



    会場の各所に飾られる小物や思い出の品、ウエルカムミラーとか指輪とか。撮るに値するものがたくさんあります。キレイに撮ってあげましょう。
      
     
  5. マクロ



    ちょっと視点を変えて飾られてるお花やブーケやケーキなどをマクロっぽく撮影するのも楽しいです。
      
     
  6. 風景


    会場が自然の中だったり、美しい庭があったりするならば風景写真として納めておくのもいいでしょう。
     
     
  7. スポーツ

    動きの激しい余興だけでなく、新郎新婦の入退場などはほとんどスポーツ撮影の世界です。場合によっては追尾AFを使用したり流し撮りを試す機会すらあります。


結婚式撮影でカメラスキルが上がる理由





結婚式撮影ではいろんな分野の技術が必要ということは書いた通りですが、それよりも、写真で何より重要な光について、実践的に学ぶに最適な場ということが大きな理由です。

昼・夜・屋外・屋内・ミックス光・点光源・ストロボと、様々なシチュエーションで撮影を行わなければいけません。例えばということで、実際にあった「式場からの挑戦状」かと思うようなシチュエーションを挙げてみましょう。


  • 新郎新婦の後ろが窓。

    大きな窓が新郎新婦の席の後ろに!素敵な式場ですね!
    でも、ゲストが撮った写真はほとんど真っ黒ですね!
    完全に逆光で頭上からの照明によるミックス光というなかなか難易度が高いシチュエーションです。適度にストロボを炊くか、+補正で乗り切りましょう。むしろ印象的な写真が撮れます。

  • 真っ暗なキャンドルサービス。

    昔からよくあるシチュエーションですが、これが難しい。暗いし明るいので、ISO感度の設定を間違えたり、無駄にストロボを炊いたりすると雰囲気が台無しになります。

    さらには、キャンドルの先にピントを合わせてしまって新郎新婦がボケボケとかもよくあります・・・。

    ピントは顔!可能であれば、ストロボなしの写真と、バウンスなどで席の人も映るように撮った2パターンは撮影しておきましょう。

    撮影時間を長くするためにローソクに予め水を付けておくとかはやっちゃだめだよ!
     
     
  • 目まぐるしく変わるホワイトバランス。

    虹色のスポットライトとか・・・ふつうの電気だったのに急に電球色のスポットライトに変わったりそれを混ぜたりと、目まぐるしくホワイトバランスが変わります。私は基本オートでRAWですが、これもなかなか厳しいシチュエーションでしょう。
     
     
  • イキナリ開かれるカーテン。そしてサプライズ入場

    サプラーイズ!と、窓から入場してくる新郎新婦。結構あります。
    ゲストはみんなドアのほうを向いて待っている状況。
    まさにシャッターチャンス!が、カメラもドアを向いていたとか。

    とりあえず、中座後の入場がどこなのかは、プロのカメラマンを見ていると分かるので、肝に銘じておいてください。

    ちなみに、ISO感度をガン上げしていると、一気に明るくなって白トビしたりしますね\(^o^)/

     
  • ISO6400でも足りない教会内。

    暗い。ええ、暗いです。特にゲストカメラは席から動けないので、望遠とかになるんですが、シャッタースピードが超ツライです。筋トレしてから臨みましょう。
     
     
  • 真っ黒に塗られた天井。

    伝家の宝刀・バウンスが使えないじゃないか。どうしてくれるんだ。
     
    白いところを探してそこにバウンスさせるか、バウンスは諦めましょう。


そのような感じで、式場からの挑戦に抗っていると、各種光源の取り扱い・ホワイトバランス・シャッタースピードと絞り・ISO・ストロボの使い方など、光に関するカメラスキルが必要になってくるため、自然とスキルアップが可能です。


結婚式撮影で上がるもう一つのカメラスキル
 



実はもう一つ、結婚式撮影で上がるカメラスキルがあります。
これは特に、撮影自体をRAWで行った場合に特にそうだと思うのですが、現像のスキルアップが確実に出来ます。

なぜなら、一回の撮影で数百枚から数千枚近い写真を撮り、さらには俺ルールですが、即日提供を目指しているので、現像も超速度で行う必要があるからです。

現像ソフトの扱いに慣れていないと凄まじいまでの時間が掛かってしまうのですが、何回か経験を積むと自然と現像のコツが分ってくるので、速く正確な選別や現像が出来るようになってきます。

※ちなみにこの写真はある人の結婚式当日のスーパームーンです。


結婚式撮影の機材



最後に私が結婚式のときに使っている撮影機材の紹介をしておきましょう。
普通のゲストとして行くときと、新郎新婦から「本気で撮って」というオーダーを受けているときでは気合機材が違いますので、そのあたりも紹介しましょう。

  1. ミニマム装備

    カメラ1台と単焦点

    カメラ:EOS 5D MarkII or α7R
    レンズ:SIGMA 50mm F1.4 or 50mm単焦点

    レンズ固定1本ストロボなしで撮るなら、私は迷わず50mm単。

  2. 簡易装備

    カメラ1台と単焦点+標準レンズ+ストロボ

    カメラ:EOS 5D MarkII
    レンズ:SIGMA 50mm F1.4
         EF24-105mm F4L IS USM
    ストロボ:スピードライト600EX-RT

    これだけあれば、撮りたいものの大抵は撮れます。
     
     
  3. カメラ1台構成で本気装備

    カメラ1台と単焦点+標準レンズ+望遠+広角+ストロボ

    カメラ:EOS 5D MarkII
    レンズ:SIGMA 50mm F1.4
         EF24-105mm F4L IS USM
         EF70-200mm F2.8 USM
         AT-X 17-35 F4 PRO FX 
    ストロボ:スピードライト600EX-RT

    これだけあれば、ほぼどんな状況でも対応できるし、
    広角や望遠で印象的な写真も撮影出来ます。
    写真撮っておいて~とか、軽く頼まれたときとかはこんな感じで行きます。 
     
  4. フル装備

    カメラ2台と単焦点+標準レンズ+望遠+広角+ストロボ

    カメラ:EOS 5D MarkII
        EOS 5D
    レンズ:SIGMA 50mm F1.4
         EF24-105mm F4L IS USM
         EF70-200mm F2.8 USM
         AT-X 17-35 F4 PRO FX 
    ストロボ:スピードライト600EX-RT

    写真をガチで撮ってと頼まれたとき用。
    プロの代わりとか、正式にサブカメラマン的に依頼を受けたときですね。

    カメラ2台ぶら下げていくので、レンズ交換の手間が省けるとともに、
    メモリーカードが1枚ぶっ飛んでも致命傷にならない可能性が上がります。

そんなわけで、かれこれ20回以上は結婚式などの写真を撮ってきましたが、結果として知り合いのプロカメラマンの方に、ちゃんとお金を取りなさいと、言っていただけるくらいのカメラスキルは身に付きました。
といっても、まだまだ勉強不足。写真を見返しては反省、人が撮った写真を見ては才能に嫉妬する日々ですが・・・。

友人や同僚、親戚の晴れ姿をキレイに撮ってあげたいという人や、写真の技術を向上させたいという方は、機会があれば節度を持った上で結婚式写真に挑戦してみるといいと思います。

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